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青い空は、碧いままで

ドアを開けると、そこに立っていたのは少し年をとった品の良いご婦人

「呼鳩…さん、で宜しいでしょうか?」
「にゃう…ええ、そうですが、貴女は?」

「これは失礼致しました、私…アウインと言う者の娘でございます」

「…っ!」

「父の遺言です、この手紙を渡してくれと」



手渡されたのは、古ぼけた羊皮紙に書かれた一通の手紙

彼女曰く、彼はつい3年ほど前に他界したそうで
彼女はずっと猫の居場所を探していたらしい

年をとり多少色褪せてはいるが、確かにその髪の色は彼の碧
瞳の色が青ではないから気付かなかった
そこは母親譲りなのだろう




「それにしても良くウチが分かったわね?」

「ええ、父が生前よく呼鳩さんの話をしておりましたから。
 『鳩柄の猫を知りませんか?』と探しましたら辿り着きました」

「にゃふ、確かにそれなら見つかるわね、ふふ」

「砂漠の国に仕官されているのですね」

「獣人の国だからね、猫にも優しいし、ウチにぴったりだと思わない?」

「ええ、それに、砂漠の空はいつも青空ですからね
 空はずっと見ていても飽きませんから」

「…彼と同じことを言うのね」

「父の受け売りですから」




アウイン、手紙を有り難う

でも、これは読まないわ
なんだか読んでしまうとまたあの頃に戻ってしまいそうで

駄目ね、未練たらたらじゃないの
何十年前の話しだと思ってるのかしらね

これは、ウチに生涯連れ添う人が出来た時に
ふふ、一体いつになるのかしら
それまでこの手紙が朽ちないようにしないとね


ねぇ、聞いて
ウチ人型に変身出来るようになったのよ
凄いでしょう?

貴方にも見せたかったな
…もしかしたらその空の上で見てくれているかしら?

ねぇ、アウイン




そういえば、彼女の名前を聞くのを忘れてたわ

…まぁ、いいか

どうせもう会う事はないでしょうから


父親の元恋人だなんて、好んで会いには来ないでしょう?
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